【ひろがるスカイ！プリキュア】第31話「新たな脅威！エルちゃんを取り戻せ！」

新たな敵、そして新たなプリキュア登場！
はたして、一体何者なのか……？

さて本編。

今日は、ましろが絵本の制作を進めている様子。
その傍らで、楽しそうに見守るエルちゃん。

内容としては、自分達がモチーフ。
空の上からヒーローガールがやって来たりします。

そのとき、ましろはソラに呼ばれて、一旦席を外します。
すると、残されたエルちゃんは……。



「これ、えるだよ」
「アハハ……エルちゃんは、あとでお花の中から、可愛く誕生する予定だったんだけど……」

ソラとましろがいるのに、自分がいないので、参加させたようです。
そんな悪戯に対し、苦笑いですまそうとするましろと、ちゃんと叱ろうとするソラ。

「いいよいいよ。手が届くところに置きっぱなしにした私が悪いんだし」
「ダメです。ここでちゃんと言っておかないと、エルちゃんのためになりません」

子供の教育方針に対する夫婦の会話みたいですね。
父母どちらがどちらの立ち位置に立つかは、ご家庭によるようですが。

ただ、そうなると……当の子供がどちらに靡くかは明白。
当然、甘やかしてくれるましろの方につくことになります。

「そら、きらい」

ソラに大ダメージ！
あげはさんによると、いまのこのエルちゃんの状態は、『プチいやいや期』かも……とのこと。

「こうしたい、ああしたい。自分の意志が通らないと、拗ねたり泣いたり」
「大きくなる中で、どんな子も通る道。だから、ソラちゃんが落ち込む必要ないよ」

ソラをフォローしつつ、今度はあげはさんがエルちゃんに対応します。
目線の高さを合わせ、寄り添うように言って聞かせますが……結果は。

「あげは、きらい」



こうして、轟沈がふたりに。
そしてツバサくんとましろが困っていると、ヨヨさんが助け船。

「参ったなぁ。とりあえず、機嫌を直してもらわないと……」
「このチラシが役に立つかもしれないわね」

ヨヨさんが持ってきたのは、『ソラシド写真館』のチラシ。
レンタル衣装で写真を撮ってくれるお店ですね。



これには、お洒落キッズ、エルちゃんも興味津々。
早速、あげはさんの車で出かけます。

そのころ、街のスポーツジム。
そこには、筋トレで鍛えるミノトンの姿が！

ミノトンは常連のようで、そのたくましい筋肉は一部界隈で有名な様子。
カバトンのときもそうですが、この街の人間は相手が人間かそうでないかに結構疎いようです。

さて、ミノトンが汗を流していると、周囲の空気が一変。
以前にもあった（第5話）、敵のパワハラ上司（仮）が連絡を寄越すときの状況です。

「何をしている？ ミノトン」
「筋肉を鍛えております。プリキュアを倒すために」
「私はプリンセス・エルを連れてこいと命じたはず」
「恐れながら、このミノトン、目の前の強敵を見逃すわけには参りません」

パワハラ上司にも、引かず曲げないミノトン。
しかし、それが不興を買ったようで、電撃のお仕置きを見舞われます。

やはりこの上司も、自分の思い通りに行かないと制裁を加える傾向があります。
このあたり、プチいやいや期のエルちゃんと対応している演出かもしれませんね。

電撃で焼かれても死なず、骨が見えたり焦げたりのギャグ描写ですむミノトンは、やはり強いのでしょう。
そんなミノトンのところに、フードを被った怪しい男が現れます。



フードの男はミノトンの下にゲート的なものを開き、ミノトンをどこかに落とします。
そしてそのままゲートを閉じ、ミノトンの安否は不明に。

FF5のデジョンが、描写的にもこんな感じだったことを思い出します。
実際、これも次元の狭間かどこかに落とされてそうな印象です。

「頼れるのはやはりお前だけ。行け、プリンセスを私のもとに」
「仰せのままに」

そしてこのフードの男、上司からの信頼もかなり厚いようです。
これまでの幹部勢とは、明らかに扱いが異なりますね……。

さて、そんなことは露知らず、エルちゃん一行は『ソラシド写真館』に到着。
100種類以上と銘打たれたとおり、色とりどりの衣装が用意されていますが……目を引くのはプリキュア衣装。

人目のつくところでも活躍しているため、やはり結構周知されているようです。
そして文句を言ってくることもないため、勝手に衣装を作って商売している感じでしょうか。

お店の人は、何の気なくエルちゃんに究極の質問を投げます。
それを聞いて、ソラたちに緊張が走ります。

「どのプリキュアが一番好き？」
「うーん……みんなすきー！」

長考の果てに、満面の笑顔で答えるエルちゃん。
ソラたちも安堵の表情です。

そして、撮影です。
背景もそれぞれにそれっぽくあわせてくるあたり、プロの仕事。


（画像クリックで高解像度版表示）

「Ready……Go！」
「ひろがるスカイ！プリキュア！」

最後のは、本当に完全なオリジナル衣装ですね。
紫基調でプリンセス感もあって、なかなかいい感じです。

そんなこんなで、大満足で退店。
気がつけば、もう夕方です。

疲れて寝てしまったエルちゃんの手を取り、優しく微笑むソラ。

「いつの日か、アンダーグ帝国との戦いが終わって、世界に平和が訪れて、もうプリキュアがいらなくなったとき」
「エルちゃんは、スカイランドに帰って、私たちのプリンセスから、みんなのプリンセスになる……それがエルちゃんのためです」
「なのに、エルちゃんが大きくなるのを、隣でずっと見ていたい。いま、そう思ってしまいました……未熟です」



溢れる涙を手で拭うソラ。
いつ終わるともしれない戦いを続けていますが、その後の別れを思うと、寂しくもなりましょう。

「いつか、離ればなれになる日が来る。でも、それは今日じゃないよ」
「はい……」
「その日が来るまで、ボクたちのプリンセスを……エルちゃんを一緒に守っていきましょう」
「はい！」

そんなソラを、励ますましろとツバサくん。
あげはさんが微笑ましそうにしていると、急に不審なフードの男が！



急ブレーキで急停止するあげはさん。
しかし、そこに人の姿はなく……今度は、車の後方に現れます。

何者かは不明ですが、ただならぬ雰囲気を感じ取ったあげはさんは、急いで車を出します。
敵なら戦うべきだというツバサくんですが、あげはさんとソラは別の印象を持った様子。

「やばいよ、あれ」
「ただの、敵ではありません。あの目……戦いの前につきものの、高ぶりも緊張も、怒りも憎しみも、何もありませんでした」



ましろが見遣ると、ソラの手にはいやな汗がびっしり。
本能的に、ヤバい敵だと察知しているようです。

そうしていると、車の上に取り付くフード男。
なんとか振り切ろうとするあげはさんですが、そうはいきません。



フード男は前方にゲートを開くと、車ごとそこに突っ込むことに。
そしてゲートを抜けると、まったく知らない別の場所……あげはさんは、急いで車を止めます。

そして気付くと、エルちゃんが行方不明。
車内に侵入されたような感じではなかったので、外からエルちゃんだけ取りだした感じでしょうか。



車外に出てエルちゃんを呼び、探す一行。
気付くと、ソラにゲートが開いていて、球状に囚われたエルちゃんがまさに連れ去られて……。

そして、フード男とご対面。
エルちゃんを奪還すべく、変身です。



詰め寄るプリキュアたち相手に微動だにせず、淡々と話すフード男。

「答えろ、プリンセスはどこだ！」
「アンダーグ帝国に送った」

敵の目標はずっとエルちゃんだったわけで、最短でまっすぐに目的を果たしたことになります。
ミノトンは逆に自分の趣味に走り過ぎではありましたが、こちらは本当に無感情に仕事をするタイプのようです。

アンダーグ帝国に飛ばされたエルちゃんは、パワハラ上司（仮）の趣向でプリキュアたちを見せられます。
この手の敵はいつも、引き離しつつリアルタイム映像を見せがちですが……この相手もそうなのでしょうか。

「そんなのウソに決まってる！」
「ウソ？ 嘘はつかない。私が求めるのは真実のみ」

狼狽えるプリズムの言葉にも、やはり無感情に返します。
そして自らフードを脱ぎ去り、素顔が明らかに。



「私の名はスキアヘッド。帝国の支配者カイゼリン・アンダーグさまの命により、プリンセス・エルをいただいた」

フード男の正体は『スキアヘッド』（CV＝宮本充）。
そして、ついに敵の首魁の名前が『カイゼリン・アンダーグ』ということが判明しました。

明らかに、これまでの幹部勢とは一線を画するのが見て取れます。
名前もそうですし、額にも紫の宝石的なものがついていません。

「私はプリンセスを連れてくるようにとしか命じられていない。今日のところは、ここで帰ろう」
「カイゼリンさまのお気持ちが変わらなければ、お前たちは助かるかもしれない」

そう言って立ち去ろうとするスキアヘッド。
もちろん、だからといって見過ごせるはずもありません。



背後からのスカイの強襲にも、冷静にゲートワープで対応するスキアヘッド。
さらに、ウィングが、プリズムが、バタフライが、波状攻撃でスキアヘッドを攻撃します。

これ、特に宣言はされていませんが、おそらく個人技と思われます。
特にスカイとウィングはエフェクトも出ているので、最初から本気ということでしょう。

しかし、そのすべてをゲートワープで避け、いなしていくスキアヘッド。
こういうショートワープを多用する戦い方は、『スター☆トゥインクルプリキュア』のガルオウガを思い出します。

「返しなさい。私たちのエルちゃんを……返せ！」

戦意はは十二分。
そんなプリキュアの同時攻撃も、今度は正面からバリアで防がれてしまいます。

もしかしたら、空間を操る系の敵なのでしょうか。
何にしても、現状力の差は歴然といったところ。

攻撃を受け止めたバリアを弾けさせ、攻撃に転じるスキアヘッド。
4人まとめて吹っ飛ばされ、ついでに車も破壊されてしまいます。

万事休す。

それでも立ち上がろうと、虚空に手をのばすスカイ。
しかし力尽きようとするそのとき、その手を掴むものが。



プリズムの背中。
やはりプリキュアの背中は安心感がありますが……ここがプリズムなのが、やはりいいですね。

「絶対に……取り戻す！」

プリズムがスカイの手を取り、別の場所ではウィングがバタフライの手を取り、引き上げます。
誰もが気付く、見覚えのあるシーン……そう、OPの印象的なシーンです。

そんなプリキュアに、トドメの一撃を用意するスキアヘッド。
その様子を見せられているエルちゃんは、自分のために諦めないプリキュアと強大な相手に、涙。

しかし、すぐに泣くのをやめ、手を合わせ祈りを始めます。
すると、エルちゃんの不思議な力が溢れます。



それはプリキュアたちのところに届き、雲を切り開き、そこには少女の姿が。
完全にどこかで見た面影がありますが、一体何者なのでしょうか。



そして、それを見て「来たか」と呟くスキアヘッド。
この登場も、カイゼリンの計画通りなのでしょうか。

矛先を変え、謎の少女に攻撃を放つスキアヘッド。
対し、少女は祈りのポーズを崩さず、「ひろがるチェンジ」。



爆風の中から現れたのは、新たなプリキュア。
正式な変身は次回（以降）におあずけという恰好ですね……。

スキアヘッドに向けて、一直線に降下するプリキュア。
バリアで迎え撃つスキアヘッドに対し、電撃を纏った掌で突撃します。



「問おう、汝の名は？」
「キュアマジェスティ」

マジェスティの攻撃は、ついにスキアヘッドのバリアを破ります。
4人がかりでもビクともしなかったのに……なんて強さだ！

「キュアマジェスティ。その名前、知識の宮殿に記録しておこう」

そう言い残し、スキアヘッドは撤退。
その場には、眩いばかりの光だけが残されました。

かくして脅威は去り、あげはさんの車も元通りに。
勝ちさえすれば、物的被害は修復されるのがいいですよね。

しかし、そこにマジェスティの姿はなく。
一行が放心していると、木陰から聞き覚えのある声が。



いつもそうしているように、ひょっこりと現れるエルちゃん。
どうしてここに……？

思うことは多々あれど、何はなくとも無事に戻ってきたエルちゃんを喜びます。
力なくへたり込み、涙を流すましろに、エルちゃんは頭をなでて慰めます。

はたしてエルちゃんは、どういう存在なのか。
そして、何を思うのか……。