【デリシャスパーティ♡プリキュア】第44話「シェアリンエナジー！ありがとうを重ねて」

いざ決戦！
サブタイトルからしてもう、最終回みたいなテンションですね。

小物ではあるものの強いゴーダッツをいかにして倒すのか。
そして、その決着はどのような形になるのか……。

さて本編。

激戦を繰り広げる先行組。
しかしゴーダッツと、そのふたつのスペシャルデリシャストーンの力は強大。

赤子の手を捻る……というほどの差はないものの、窮地に追い込まれます。
その絶体絶命の危機に、復活したプレシャスが駆けつけます。

「プリキュア・プレシャス・トライアングル！」



「プレシャス！」
「みんな、お待たせ」

プレシャスの到着を喜ぶプリキュアたち。
そしてプレシャスは、ゴーダッツに向き直ります。

「フェンネルさん、あなたを止める！」
「身の程知らずの傲慢さは、すべてを失わないとわからぬか」

フェンネルの言葉は、知ってか知らずか、基本的に自分にも刺さるものですよね。
そんな言葉の刃も、舞い戻ったプレシャスはもう克服しています。

「何度失敗しても、敵わなくても、守りたいものがあるから……みんなを信じて、自分の想いを信じて」
「あたし、もう立ち止まらないよ！」

湧きあがるほかほかハート。
プレシャス以外の、既に失われたと思っている面々は驚きます。

その中で驚きつつも、蓄積装置の存在に思い当たるフェンネル。
声を発することなく、密かにミニスピリットルーをアジトの外へ飛ばします。

「レシピボンを取り戻さなきゃ！」
「いただきます！」



フェンネルがそうしている間に、プリキュアたちはエネルギーをチャージ。
絵面はかなりシュールですが、今作ならではのものといえるでしょう（戦闘中の食事自体は、前作でもありましたが）。

「ごちそうさまでした」

仕切り直して、いざ決戦です。
始めに仕掛けたのは、スパイシー。

新技『クラスティ・パン・バリア』を展開し、ゴーダッツに突撃します。
しかし、それを片手で受け止めるゴーダッツ。



その隙に、サイドからプレシャスが攻撃を仕掛けます……が。
それも軽々と受け止められ、ふたりまとめて吹っ飛ばされてしまいます。

今度はその隙に、後ろから技でゴーダッツを縛るヤムヤム。
そこに、キックを叩き込むフィナーレ。

ふたりひと組の波状攻撃、チームの連携が見られてとてもいいですね。
しかしようやくまともに攻撃が入ったかにみられましたが、ゴーダッツにそこまでのダメージはないようで。

ふたつのデリシャストーンをの力を使い、またふたりまとめて吹っ飛ばします。
そこにマリちゃんがデリシャストーンを共鳴させ、片方を使用不能にし、被害を抑えます。

そしてゴーダッツの攻撃を受け、膝をつくマリちゃん。
そこにおにぎりを手にプレシャスが駆け寄りますが、そのおにぎりが消滅。

「ほかほかハートが消えてってるパム！」
「まさか……」

そう、そのまさかで、先ほど放ったミニスピリットルーが、下界で活動を始めました。
各所にある招き猫（ほかほかハート蓄積装置）を、強奪して回っていたようです。



そしてその対象は、街のシンボルである巨大な招き猫にまで及びます。
こうして集められた招き猫は、ワープゲートを通り、アジトの地下深くに廃棄されてしまいました。

「やはり、これか」
「招き猫が蓄積装置だったのね」

ここで、パムパムとメンメンに封じられた記憶が蘇ります。

「ジンジャーは、みんなの想いが重なり合ったものだからこそ選んだメン」
「想いが……重なり合った……」

その言葉を聞いて、噛み締めるプレシャス。
一方、ゴーダッツはジンジャーの意図には特に興味を示さず。

「この装置もすべて、私のものだ！」

相変わらず、すべてを我が物にしようと宣います。
まさにここが認められなかった点だと思うのですが……。

そんなゴーダッツに、『プリキュア・フィナーレ・ブーケ』を繰り出すフィナーレ。
しかしそれは、片手のデリシャストーンで軽々と防がれてしまいます。

「それは、未来に託された力だ！」
「欲しいものに手をのばして何が悪い」

「ジンジャーさんが、どんな想いであの装置を作ったか、あなたなら想像できるでしょ！？」
「他人に向けた想いなど、私には関係ない！」

今度はプレシャスの『2,000キロカロリーパンチ』を止め、弾き返すゴーダッツ。
その程度の相手の説得など、まるで意に介さないかのようです。

そして自身の持つ、ふたつのデリシャストーンをひとつに。
片方がもう片方を力尽くで取り込んだような格好に見えます。



「ジンジャーだけが作り出せたスペシャルデリシャストーン」
「それを再現するだけでは、あの人を超えたことにはならん。これで終わりにしてやる」

そして、合体デリシャストーンの力を解放するゴーダッツ。
その衝撃でアジトの建物部分が吹き飛び、一同は屋外へ投げ出されます。

土煙の中、轟音と共に姿を見せたのは……異形の大巨人となった、ゴーダッツ。



この期に及んでも猫の意匠が入った姿になっているあたり、本当に未練がましいというか。
だからこそ今作のラスボス、ゴーダッツなのでしょうけれども。

ゴーダッツは、その巨躯に違わぬ超パワー。
パンチ一発で地面が抉れます。

「スペシャルデリシャストーンでもとに戻すことはできないのか？」
「ダメ、もう共鳴もしない」

ジンジャーのデリシャストーンが取り込まれてしまったため、もう共鳴させることもできない様子。
ひとつの希望が絶たれましたが、そうなるとむしろやるべきことはシンプル。

「だったら、できることをする！」
「うん」「ああ」

プレシャスたち3人は『プリキュア・MIXハートアタック』で、フィナーレは『プリキュア・デリシャスフィナーレ・ファンファーレ』でゴーダッツを攻撃。
ともにアイテムを用いた強力な必殺技……ですが、ゴーダッツは避けることなく平然と耐えてみせます。

そしてゴーダッツの反撃。
両手から発生させたエネルギー球を、叩きつけます。



全員の変身が解け、エナジー妖精たちのエネルギーも空に。
まさに万事休すです。

「お前たちは永遠に私には敵わない」
「スペシャルデリシャストーンの強大な力を使いこなし、すべてを奪い、手に入れるのは、この私だ」

勝利宣言ですね。
ここでもわざわざスペシャルデリシャストーンの名前を出すあたり、本当にこいつはさぁ……。

目を覆いたくなるような惨状に、唯一無事なマリちゃんも心が折れそうに。
しかし、それでもまだ立ち上がるゆいたちの声が、姿が、マリちゃんを支えます。

「そんなこと、させない！」



「ここにある想いは、絶対に奪えない！ あたし、諦めないよ！」「コメ！」
「自分が望む未来を作るために、あがき続ける！」
「力を合わせれば、きっとできる！」「パム！」
「絶対どこかに、道は開けるもん！」「メン！」

「ごはんは笑顔。絶対取り戻す！」

この、最初からずっと言われている『ごはんは笑顔』、本当にいい言葉ですよね。
字面自体はわりとありがちな文句なのですが、今作の、今シリーズにおいてはかなり有効に響きます。

そしてその強い想いが、レシピボンに押し込められたレシピッピたちと呼応。
ハートキュアウォッチやハートフルーツペンダントを通して、光が世界に満ちます。



そして、再び記憶の封印が解けるパムパムとメンメン。
これこそが、蓄積装置の真の力だったようです。

「レシピッピスタンプに込められたありがとうの気持ちと、ほかほかハートが合わさって、真の力が目覚めたパム！」



地の底から舞い戻った超巨大招き猫が、光を放ちながらゴーダッツに迫ります。
何事かというところですが、サイズ的にちょうどいい感じなのですよね……。

同時に、下界でも招き猫たちが活躍を始めます。
どうやら通常サイズの招き猫でも、ミニスピリットルー程度なら撃退できるくらいの力はあるようです。

招き猫だけでなくぱんだ軒のパンダも、待ちの防衛に参戦。
ああ大熊猫だから、これも招き猫として設置されてたのですね……。

急な反攻に遭い、てんやわんやのスピリットルー。
ミニスピリットルーたちと連絡を取り合いますが、通信機の調子が悪いようです。



そこに、修理を買って出る謎のイケメンが！
一体何者なんだ……。

さて場面戻って上空。
ゴーダッツと対峙した招き猫から、ジンジャーが投影されます。



「次世代のものたちよ！ ごはんは笑顔。みんなの笑顔を守るのにゃ！」

それだけ言って、消えるジンジャー。
これに、怒りや悲しみを隠せないゴーダッツ。

「なぜ……なぜ……ほかのものばかりを！ 認めぬ！」

ゴーダッツの怒りの鉄拳がゆいたちを襲いますが、それを受け止める巨大招き猫。
その間に、小さな招き猫たちのほかほかハートで、エナジー妖精たちのエネルギーが回復します。



「エナジーが戻ってきたメン！」
「変身できるコメ！」
「でも……まだここねたちの体が……」

続けて、今度は上空からふたりの男たちが。
品田親子が、助太刀に来てくれました。



「ほかほかハートが、デリシャストーンも直してくれたんだ」

ゆいたちの傷を癒やす品田親子。
戦えない理由がデリシャストーンだったので、それさえ直れば拓海は文字どおり飛んで来ますよね。

予想外の事態の乱発に、平静ではいられないゴーダッツ。
しかしまだ終わりではなく、今度は無数の光が縄となってゴーダッツを拘束します。



これは世界中から集まった光。
シナモンによって世界中に渡されてきた招き猫の力が、ここに集まってきているようです。

これはジンジャーの想定にあったのでしょうか？
おいしーなタウンだけでなく、全世界のほかほかハートを少しずつ蓄積していたのです。

身動きがとれないゴーダッツは、ミニスピリットルーに迎撃命令を出します。
しかし……突然電池が切れたように墜落するミニスピリットルー。



「スピリットルーは返してもらったよ。元々はオレさまが作ったものだ、コントロールはお手のものさ」
「あんた、いいとこあるじゃない！」
「お前たちのためじゃない！ オレさまからゴーダッツへの選別だ！」

マリちゃんに褒められ、照れるナルシストルー。
そしてナルシストルー以外の面々も、反撃に転じたようです。

ついに激昂するゴーダッツ。
拘束を引きちぎりますが……時既に遅し。

「ありがとう。拓海、門平さん。行こう、みんな！」



「熱々ご飯で漲るパワー！ キュアプレシャス！ 美味しい笑顔で満たしてあげる！」
「ふわふわサンドde心にスパイス！ キュアスパイシー！ 分け合う美味しさ、焼き付けるわ！」
「きらめくヌードル・エモーション！ キュアヤムヤム！ 美味しいの独り占め、許さないよ！」
「ジェントルに、ゴージャスに、咲き誇るスウィートネス！ キュアフィナーレ！ 食卓の最後を、この私が飾ろう！」

デリシャスパーティ♡プリキュア、変身完了です。

心も体も十分にチャージされたプリキュアたち。
前よりは戦えています（戦闘が成立する）が、それでもゴーダッツは強敵です。

プリキュアのピンチに、招き猫たちが壁を作って守ります。
遂には巨大な招き猫も倒され……あたり一帯は死屍累々の様相。



散らばる招き猫のひとつを、おもむろに抱き上げるプレシャス。
そこには、人々のたくさんの想いが込められていました。

「ほかほかハートがね、お料理への感謝の気持ちから生まれるように、この招き猫の広がりも、『ありがとう』から生まれたんだよ」
「『ありがとう』って言うと、胸が温かくなる……だって、『ありがとうは心の熱々ご飯』」

「ありがとう。あたしはひとりじゃない」
「ありがとう。どんなに苦しいことがあっても」
「ありがとう。自分を信じて」
「ありがとう。笑顔で歩いて行ける、その勇気をくれる」



「ありがとうには、そんな力がある。たったひとりから始まった温かい想いが、たくさんの人を繋いだ」
「ありがとうを重ねて結ばれたこのバトンは、誰にも奪えない！」

プレシャスに気圧され黙っていたゴーダッツも、ここで吼えます。
しかし、プレシャスは一切動じません。

「利いた風な口を叩くな！」
「ううん。これは、あたしが感じて考えたこと。あたし自身の言葉」

お婆ちゃんの言葉を受け継ぎ、広めていたゆいが生み出した、自分自身の言葉。
ひいては、今作そのものの集大成ですね。

「ジンジャーさんを大切に思っているあなたなら、ジンジャーさんの想いを受け取れるはずだよ！」
「ジンジャーはもういない……貴様の思い込みだ！」
「そうかもしれない……でも……たとえもう会えなくても、交わした言葉から、想いは受け取れる」



お婆ちゃんから想いを受け取ったゆい。
その言葉が、ゴーダッツの胸を揺さぶります。

そのとき、合体デリシャストーンに異変が。
デリシャストーンが暴走し、プレシャスの言葉を受け入れかけたフェンネルを苛みます。



「なぜだ……なぜ私のものにならない！ 私を選ばない！」

さらに異形へと変貌し、涙を流すゴーダッツ。
フェンネルのデリシャストーンが、そういう感情のみを注がれ、作られた影響でしょうか……。

哀しきモンスターに成り果てたゴーダッツの有様に、涙を流すマリちゃん。
兄弟弟子にして親友にして同僚の末路がこれというのは、確かにひどい話です。

「もう、止めることはできないコメ？」
「そんなことはありません」

大きめの招き猫に乗って、セクレトルー登場。
最後のピースですね。



「あの方の作り出したスペシャルデリシャストーンは、暴走して不安定です」
「強い衝撃を与え、分離さえできれば、浄化できるはず」

突然の登場に驚くプレシャスたち。
そこはいつもの調子で返すセクレトルーですが、だいぶ素直になりました。

「セクレトルー！？」
「あなたがどうして？」
「……っていうか、自分が本当に笑顔になれる未来を、選んだだけだっつーの！」

やり方がわかれば、後は実行するのみ。
BGMも挿入歌『キズナ♡スペシャリティ』で、アガりますね。

ここからまさに総力戦。
プリキュアとブラペが戦う姿に、泣いていたマリちゃんもシナモンの手を取り復活です。



スパイシー＆パムパムの『クラスティ・パン・バリア』！
ヤムヤム＆メンメンの『バリバリ・ワンタン・ブレイズ』！
フィナーレ＆ブラペの合体キック！
マリちゃん＆シナモンのエネルギー砲！

それぞれのペアの技が炸裂。
プレシャスのために、道を作ります。


（画像クリックで高解像度版表示）

そしてみんなのパワーを受け、『プリキュア・おなかいっぱい・パンチ』！
カロリーの桁数がどんどん増えていって（1兆までは確認）、最終的には無限大（∞）の必殺パンチです。

この威力に、ついにデリシャストーンがもとのふたつに分裂。
そしてフィニッシュは、全員での『プリキュア・ライト・マイ・デリシャス』！

かくしてデリシャストーンは浄化され、フェンネル作の方は崩壊。
浄化されたフェンネルは、光の彼方へ落下していきますが……。



もちろん見捨てるはずもなく、招き猫に乗って追いかけるプレシャス。
はたして、最後はどこに着地するのか……次回最終回！