【デリシャスパーティ♡プリキュア】第17話「4人目のプリキュア！？あまねの選択」

伏せっていたあまねも、ついに復活。
はたして、ゆいたちとはどう絡んでいくのか……？

さて本編。

ある早朝。
トレーニングをするペアが1組。



あまねと、その兄のゆあん。
あまねは空手ガールだったようです。

ゆあん曰く、あまねの拳には迷いがあるとのこと。
こういうとき、拳（に限りませんが）は正直なので、あまねの心が揺れているのは間違いないのでしょう。

それを振り払う意味もあってか、あまねは、より一層鍛錬に気持ちを入れるのでした。

そのころ、あるいはその少し後。
『福あん』滞在中のマリちゃんの元に、クッキングダムから連絡が。



「光の玉に変化が？」
「ええ。今朝になって突然、ハートの結晶体に変化したのです」
「光の玉って、確かエナジー妖精と同じように……」
「はい。たくさんのほかほかハートが集結して、生まれたものです」

必要な情報を的確にやり取りするマリちゃんとクックイーンさまマジ有能。
クッキングさまももっと頑張ってほしい。

何故形が変わったのか、それが何を意味するのかは、依然として不明。
ただプリキュアの役に立つだろうということで、送ってもらえることになりました。

新プリキュアが増えるのかそうでないかというのはさておいても、そのためのエナジー妖精をどうするのかという問題に関しては、これで半分くらいは解決ですね。
誰が、どうして新プリキュアになるのかという部分に関わりそうな要素も一緒に出せて、長くないシーンですが、いろいろ盛り込まれている感じがあります。

さて、お次は学校。

登校し、校門を過ぎた辺りで合流するゆいたち3人。
そんな3人に「おはよう」と朝の挨拶をするのは……。



「あまねさん！」
「お体はよくなったんですか？」
「ああ、もう問題ない。改めて、私を救ってくれたこと、本当にありがとう」

深々と頭を下げるあまね。
そんなことをされて、3人は恐縮するばかり。

「そんな、顔を上げてください」
「そーそー。そんなの、気にしないで大丈夫ですよー」
「うん！ 元気になってよかった！」
「ありがとう。君たちのおかげだ」

わかっていたことではありますが、あまねのしゃべり方はこれで素なんですね。
生徒会長ということも相まって、やはり少なからぬ威圧感を覚えます。

そうしていると、伏せっていたはずの生徒会長を見つけた生徒たちが群がり、黒山の人だかりに。



「はふー。さすがカリスマ生徒会長」
「すごい人気」
「やっぱり、みんなも心配してたんだね」

ややあって。
放課後、ゆいの家に集まる面々。

ハートキュアウォッチを通じて、クッキングダムからハートの結晶体が転送されてきます。
便利ですね。



思いのほか大きいですね。
女の子の片手にギリギリ収まるくらい……ハートキュアウォッチくらいでしょうか。

その直後、ハートキュアウォッチからもうひとつ何かが。



飛び出してきたのは、『パフェのレシピッピ』（CV＝島袋美由利）。
特別な登場ですが、声は汎用……なかなか予想の難しいことをしてくださる。

突然現れた新種に大喜びするらんらんですが、どうもレシピッピは不機嫌（？）。
レシピッピの言葉は人間にはわからないので、エナジー妖精たちに翻訳してもらいます。

「『パムパムたちにお願いがあってきた』って言ってるパム」
「『最近、あまねに元気がないから、わたくしが励ましてあげたいの。妖精のあなたたち。通訳なさい！』……って、言ってるパム」

「お願いに来たわりには、上から目線ね」
「あまねさん、元気がないの？」
「学校じゃ元気そうだったけど？」
「『あらやだ！ そんなことも気付かなかったの？ わたくしは、あまねをずっと陰から見守っていたからわかるわ！』……って、言ってるメン」

「あまねさんと仲いいんだ？」
「『ちょっとあなた！ さっきからタメ口で何様のつもり？ わたくしがデザートの頂点に立つ最高峰のパフェのレシピッピとご存じないわけ！？』って言ってるパム」

ちょっと話しかけると、ものすごい量の反応が返ってくる……。
まあ、過去作の『キュアパルフェ』の話を出すまでもなく、『パフェ』といえば『完璧』ということですからね……。

そしてせっつかれるまま、一行はあまねに会いに『フルーツパーラーKASAI』へ。
そこには、先客の生徒会副会長『山倉もえ』（CV＝長谷川育美）が、何やら必死に話しています。



「生徒会長を辞めるぅ！？」
「大声を出すな。お客さまがいるだろ」
「どういうこと？ 学校をよくしようと、みんなのためにあんなに頑張ってたのに……」
「私は、生徒会長に相応しくないんだ」
「急にどうしたの？ もしかして、今までお休みしてたことと、何か関係が？」

言葉に詰まるあまね……まあ、言えませんよね。
そして言えないことということは、やはりジェントルー時代のことが心の傷になっているのでしょう。

「いや。それより新しい生徒会長はもえにお願いしたくて……」
「あまねが目を逸らすなんて変。やっぱり何かあったね？」

まっすぐ見据えるもえと、目を逸らしてしまうあまね。
このふたりも、ここまでパートナーとしてやって来たのでしょう。

「何かあるなら力になるよ！ あまねにはいつも助けてもらってばかりだし、フルーツポンチの恩返しもしたい」
「恩返し？」

「うん。前に私がさ、ピアノのコンクールで一度も入賞できなくって、嘆いてたときあったでしょ？」
「私、周りの評価を気にして、好きなことをやめようとしていたんだ」
「けど、あまねが作ってくれたフルーツポンチを食べたら、すっごく美味しくて、気持ちが晴れて、そしたら、また頑張ろうって思えた」
「だから今もピアノを続けていられてるのは、この大好きなフルーツポンチのおかげ！」

そうして、何とかあまねを救おうと話し続けるもえ。
しかし、あまねの意志は固いようで……どうにもならない様子。

「ふわわ、生徒会長を辞めるって」
「もしかすると、ジェントルーだったことをまだ引きずっているのかも」
「そんな……」

そうしていると、パフェのレシピッピがあまねの前に躍り出ます。



「君は……」

見えてはいるものの、透けて見えるほどおぼろげといった様子。
やはり、あまねの精神状態は本当にギリギリのところにいるのでしょうね。

あまねの対応に、ショックを受けて戻ってくるパフェのレシピッピ。
そしてわちゃわちゃしていると、マリちゃんが持っていたハートの結晶体を取り落としてしまいます。

それは転がり、あまねの足もとへ。
そして、それをあまねが拾うと……。



一瞬、反応して光る結晶体。
それを目撃していたのはマリちゃんだけでしたが、やはり、あまねと結晶体には何かあるのでしょうね。

さてそのころ。

お遣いで街を歩く拓海。
まさにその眼前で、ナルシストルーが悪事を。

お店は別のフルーツパーラー。
今回犠牲になるのは……フルーツポンチのレシピッピです。



この時点で拓海が動かないのは、フィールドを展開する術を持たないからか、それともゆいとは無関係だからか……。

場面戻ってフルーツパーラーKASAI。
あまねに気付かれたゆいたちは、テーブルまで近づきます。

そのころには、結晶の光はすっかり収まっていました。
そうしていると、ナルシストルーによるレシピッピ捕獲の影響が現れ、もえに異変が。



「私、いつもこれ食べてない？ なんでここのフルーツポンチ好きなんだっけ？」
「ついさっき、その話をしていたじゃないか」
「うー。大事なことを忘れてるような……ちょっと顔洗ってくる」

もえが席を外すと、ちょうどそのとき、ハートキュアウォッチに報が。

「ナルシストルーが奪ったんだ」
「ナルシストルー？」
「食べ物の大事な思い出を奪っちゃうんだよー」
「ブンドル団はまだそんなことを……」

駆け出すゆいたち。
マリちゃんがその前にふと目をやると、あまねの持つ結晶体が再び光を発しています。

「マリちゃん！」
「それ、あなたに預けておくわ！ 大事に持っておいて！」



かっこいいウインクを残し、その場を去るマリちゃん。
ゆいたちと共にナルシストルーを追います。

そして、街中でナルシストルーを見つける一行。
ナルシストルーは、ゆいたちに何か思わせぶりなことを言います。

「君たち、1＋1は何になると思う？」
「そう。ふたつの道具を足せば、モットすごいヤツが生まれる」



そして、モットウバウゾーを生み出すナルシストルー。
今回の素材は、お玉としゃもじのふたつ。

ふたつの素材から、より強力なモットウバウゾーを作るという話だったようです。
ただ、初めてのことだからか、今回のこいつはとてもバランスが悪そうですが。



それはともかく、いつものようにマリちゃんが『デリシャスフィールド』を展開。
3人は変身し、戦闘開始です。

失敗作なりに、何とか工夫して攻めてくるモットウバウゾー。
しゃもじ部分を回転し、飛んだりします。

それを迎撃に当たるプリキュアですが……。
ヤムヤムの『バリバリカッターブレイズ』は弾かれ、プレシャスとスパイシーのダブルパンチは受け止められ、押し返されてしまいます。

なんやかんやで、2種の素材で強力にはなっている様子。
そして、追い撃ちに迫るモットウバウゾーですが……これはブラペの攻撃により、阻止されます。



お次は肉弾戦。
デリシャストーンを輝かせ、渾身のパンチを打ち込むブラペ……しかし、ここは完全に力負けです。

思えば、かつてのタキシード仮面も、直接戦闘はそれほどでもなかった記憶。
あくまで主戦力ではなく、それらのピンチを救い、助言を与えることに徹していたように思います。

しゃもじで受け止めたブラペを、そのまま地面に叩きつけるモットウバウゾー。
しかし、そうは問屋が卸しません。



上からのしゃもじを支えるプレシャス。
これぞ助け合いです。

「サンキ……ゴホン、ありがとう」

ロールプレイを忘れそうになっていることに気付き、軌道修正するブラペ。
いやあ、ほぼ命のやり取りをしている最中にこれは、大変ですね……。

この隙に、スパイシーとヤムヤムで攻撃……といきたいところですが、しゃもじを止められてもお玉があるとばかりに、迎撃。

それを見てご満悦のナルシストルー。
対照的に、何とか隙を見つけるべく目を凝らすマリちゃん……そして。



「みんな、お玉としゃもじのつなぎ目を狙って！」

適当に針金でくくっただけのような構造に気付いた様子。
さすがはマリちゃんです。

まずスパイシーがシールドでモットウバウゾーの攻撃を引きつけ、ヤムヤムが無防備となった顔に攻撃を当てます。
怯んだ隙にプレシャスとブラペが脱出し、ブラペが砲撃、プレシャスが『1,000キロカロリーパンチ』を叩き込みます。

これにより、モットウバウゾーはお玉としゃもじに分解。
そしてフィニッシュは、3人での『プリキュア・MIXハートアタック』！

かくしてモットウバウゾーは浄化され、フルーツポンチのレシピッピは無事救出。
ナルシストルーは撤退し、ブラペもお遣いに戻りました。

その後、フルーツパーラーKASAIに戻る一行。

「ほかほかハートの結晶体……」
「こうやってあなたに反応してるってことは、あなたにプリキュアの素質があるってこと」

「ブンドル団の力は増してるわ。大変なことに巻き込むのは心苦しいけど……力を貸してほしいの！」
「『あまねならわたくしも文句なくってよ！』……って言ってるパム！」



しかし、あまねの回答は「すまない」。
受けてくれると思っていたゆいたちは、驚きの表情です。

「私には、その資格がない」
そう言って、ハートの結晶体をマリちゃんに突き返すあまね。

生徒会長を辞めるという話と同じこと、あるいはもっと隣接する話ですね。
まだすべてが語られたわけではありませんが、あまねの心の傷は深い……。