【トロピカル～ジュ！プリキュア】第23話「南乃祭り！教えて、ローラの願いごと！」

南乃島編のラスト！
この夏の経験で、きっとひとまわりトロピカルな人間になっていることでしょう。

さて本編。

南乃島、3日目はスキューバから！
まなつのお父さんをインストラクターに、きれいな海をエンジョイです。



ちなみに、朝起きてすぐのスキューバを、夏海家では『朝スク』と言うそうです。
これはﾊﾔﾙ(*´ω｀*)

さて、そんなまなつたちを海岸で眺めているのがひとり。
ローラです。



「ごめんね、ローラ。あとで一緒に泳ごうね」
「いいわよ、別に」
「そんなこと言わないでさー」
「人間の姿じゃ、どうせ上手く泳げないし」

人間形態では満足に泳げないというのは、まだ継続中だったようです。
かといって、ほかの人の前で人魚になるわけにもいかず、ひとり見学をしていたわけですね。

その後、改めてトロピカる部。
合宿のラストスパートに入ります。



「合宿の目的、それは何だった？ さんご」
「あっ、えっと、トロピカる精神とトロピカる肉体を鍛えることです」
「その通り！ ということで、今日は悔いが残らないように、目一杯楽しむこと！」
「トロピカること！」
「ト……トロピカること！」

つまり、いつもどおり。
すなわち、いつもトロピカろうとしているということでもあります。

「フフフフ……みんな、まだとっておきのイベントが残ってるよ」
「とっておき？」
「うん。島のお祭り、南乃祭り！」

やはり、夏合宿イベントの〆はお祭りと相場が決まってますよね。
しかも、こういう島であれば、この手のお祭りはかなり重要な位置づけだったりして、気合の入れ方が違ったりします。

「南乃祭りはね、年に一度の島のお祭り。このビーチから小船に乗って、あそこにある果ての島まで行くんだ」
「そこで願い事を石に書いて海に投げると、願いが叶うの！」

イベントとしては、夏祭りが七夕あたりと一体化した感じでしょうか。
なかなかのそれっぽさで、いい感じだと思います。

「よーし、お祭りの時間まで、目一杯トロピカっちゃおう！」



かくして、トロピカる夏が始まります。

子供相手に一切容赦しない、大変大人気ないあすか先輩。
老人たちと太極拳に勤しむ、さんごとみのりん先輩。
そして、みんなでバナナボートです。



その後は、自分たちで収穫した野菜を使ったゴーヤカレーで昼食。
さらに、午後も変わらず全開で、トロピカる肉体を鍛え上げます。

「あとはトロピカる精神だけど……」
「うん、どうやって鍛えるか……」
「大丈夫。きっとお祭りで鍛えられると思うよ」



何か思うフシがありそうなまなつ。

「お祭りで？」
「？」
「そいつは楽しみだな」

何があるかはわからないものの、まなつがそう言うなら……という感じの信頼ですね。
ことトロピカることに関しては、完全に第一人者です。

海の家に戻ったら、借りてきた浴衣の着付け。
まなつのお母さんと、さんごが着付けできるようです。



「その帯、懐かしいわ」
「あっ、これ、お母さんが使ってたやつなんだっけ？」
「そうそう。昔ね、この島に来てから、毎年お祭りが楽しみで」

「ねぇ、お母さんがこの島に来たのも、お祭りの日だったんでしょ？」
「うん。あのときはほんとに願い事が叶ったから、びっくりしちゃった」
「へぇー。そのとき、どんなお願いしたの？」
「『素敵な出会いを見つける！』よ」



「お願いをした、すぐあと、本当に出会っちゃったの！」
「とっても珍しいタコに！」

あー、そっちかー。
……とはいえ、もしかしたら照れ隠しかもしれませんし、どちらにしても、それが運命の出会いだったことに違いはなさそうです。

そして夕方。
島民総出で、お祭りが始まります。

本島（？）でエンジョイしたあと、一行は果ての島へ。
そこで待ち構えるとみ婆（先週の長老）から、願い事を書く石を受け取ります。

「ローラの石、真っ白だね」
「本当だ……」
「それは珊瑚礁の殻じゃ。波に砕かれることなく、そうやってもとの形が残っているとは、なかなか珍しいのう」
「へぇー、ラッキー」



縁起物っぽい感じですね。
それにしても、さんごを目の前にして、珊瑚の殻をゲットしてしまうとは……。

そして、願い事を書き込みます。
みんなが悩んでいる中、まなつは早々に書き終えた様子。



「『みんなで目一杯トロピカる！！！』」
「それって、お願いじゃない」
「うん！」

「石には、お願いっていうよりも、自分がしたいこと、決意を書くんだ」
「願いは叶えてもらうんじゃなくて、自分で叶える！」

神社などの『神頼み』も、本来そんな感じですよね。
つまりこの石は、絵馬ですね。

「祭りは毎年ある。1年くらいで叶う願いがええ」
「願い事ひとつひとつは小さくとも、毎年自分で叶えていけば、自分にとっての幸せへの道筋となるのじゃ」

遠い先のことではなく、身近なところから一歩ずつという感じですね。
この精神が、まなつの中で『今一番大事なこと』になっていったのでしょう。

「石に書いた願い事はね、時間が経つと段々波で削れていって、この島の海に返るんだよ」
最後の最後までロマンチックですね……。

さて、それを踏まえて願い事を書くローラ。
まなつは興味津々ですが、ローラは「嫌よ、秘密」と言って隠し、そのまま海に投げ込んでしまいます。



何の偶然か、それがたまたまエルダの目の前に。
エルダはバトラーに言われ、先の洞窟（水没）に杯を回収に来ていたのでした。

それで、島でお祭りをしていることを知ったエルダ。
半ば八つ当たりで、ゼッタイヤラネーダを島にけしかけます。



素材は、見ての通りローラの石。
何というか……不運ですね……。

南乃島の人々から、やる気パワーを吸い取るヤラネーダ。
それに気付いたまなつたちは、変身して奪還に臨みます。

「お祭り大好き！トロピカル～ジュ！プリキュア！！」

島の間の海をひとっ飛びで、ヤラネーダの前に躍り出るプリキュアたち。
そこでラメールは、その独特な形状から、それが自分が願い事を書いた石から生まれたヤラネーダであることに気付きます。



「もしかして、私のお願い書いた石？」
「……ってことは、ってことは、あの裏には、私の書いた願い事が！」
「くっ！ こうしてはいられない！」
「人魚のプライドにかけて、絶対に見られるわけにはいかない！」

心の声で捲し立て、百面相のラメール。
いったい、どんなお願い事を書いたんだ……。

そんなわけで、ヤラネーダを背にし、仲間の前に立ちはだかるラメール。
これには、敵も味方も困惑するばかり。



「もう、こうなったら……」とターンし、ヤラネーダに猛然とラッシュを仕掛けるラメール。
「何としても、私が倒してみせる！」

その表情は、まさに鬼気迫るという言葉そのもの。
強敵であるゼッタイヤラネーダすら一方的に押し込み、挙げ句の果てには、合気で投げ飛ばします。



あとから思うと、これだけは悪手でした。
まあ、それはともかく。

『マーメイドアクアポット』で、『黄色』のやる気パワーを回収。
続けて、『プリキュア・オーシャンバブルシャワー』でフィニッシュ！

強い強すぎる！ これには地震速報も出るわ！
かくして、ヤラネーダは浄化され、エルダは撤退、ラメールの秘密も再び海に沈みました。

その後、小船で海へ出て、願い事を書いた石を海に投げ込む面々。



「南乃島のかわいいを持って帰る」
「太極拳を極める」
「食べ頃野菜を見極められるようになる」
「みんなで目一杯トロピカる！！！」

「ローラ、一緒に投げられなくて残念だけど、ローラのお願いもきっと叶うよ」
「うん、叶うといいな」

見上げると、そこには満天の星々と天の川。



「わぁ……」
「小さな願いをたくさん重ねると、幸せの道筋になる」
「幻想的」
「これは、願いも叶うな。いや、叶えてみせる！」

星に願いを、海に願いを。
そんな感じなのでしょうね。

そして、何かを感じ取るローラ。



「あっ！ 今、なんかきた。この星空みたいに、胸の奥から何かがぶわって、湧きあがってくる感じ」
「私も！」
「これって、トロピカる精神！」
「うん！」

まなつが言っていたとおり、トロピカる精神もものにできて、完璧な合宿となりましたね。
……かと思いきや、急に奇声を上げるまなつ。

「今朝、ローラと一緒に泳ぐって約束したのに、泳いでない！」
「えっ？ あぁ、いいって、別に、帰ってからでも」
「ううん、ダメだよ。明日の朝、出発前に泳ごう。ローラのお願い、絶対叶えるんだから！」
「えっ？」
「大丈夫！ ローラも絶対できるようになるよ、バタ足！」

バレテーラ。
隠しごとは、なんやかんやでバレてしまう宿命なのです……。

「ちょっと！ なんで知ってるの？ 私の願い事！」
「あっ……」
「も……もしかして……見た？」
「えっと、見たっていうか、見えちゃったっていうか……」
「見た」
「うん」
「ごめん」



これには、ローラも顔真っ赤です。
見られたのは、ラメールがヤラネーダを投げ飛ばしたときですね……。

翌朝。
本当に、出発前に海に入るまなつとローラ。



その甲斐あって、ついにビート板でバタ足をすることに成功！
ローラの願い事がひとつ、叶いました。